問題を解決できなくても大丈夫という経験

今年も夏休み合宿を開催しました。

みんなが楽しく過ごすためにはどうしたらいいのか?

今回はそれだけを伝えて、あとはいつものように子ども達におまかせ。

いろんな場面で意見の対立が起こります。

子ども達だけで解決できるものもあれば、スタッフに助けを求めたり、うまく言葉で伝えられず感情を爆発させたり。

「大人として、介入するからには何とか解決まで導きたいし、できるなら早く解決してスッキリしてもらいたい」

そうは思っていても、実際にはすぐに解決出来ないことや、時間がかかりそうだなと感じる事も。

そんな時は、子ども達の話を聴きながら、うまくいかないことを一緒に味わいます。

「なかなかうまくいかないね〜」「たいちゃんもどうしたらいいか悩むな〜」

人生の中で、めちゃくちゃ苦しくて、問題は解決しないままだったけど、気付いたらどうにかなっていた みたいな経験って、きっと誰にでもありますよね。

<問題を解決できなくても大丈夫>

そういう経験を子ども達にして欲しいから、うまくいかない感情を一緒に味わえる大人でありたいと思います。

レジリエンスのチームアドバイザー 児童精神科医 三木崇弘先生の言葉です↓

果たして問題とは「そもそも解決しなければならないんだろうか?」という哲学的な問いに辿り着きます。

今の子ども達と大人を見ていると、みんな「問題は解決しないといけない病」にかかっているような気がします(自分も含めですが)。

この考えの怖いところは、問題が解決できないときに、人生にものすごくヤバいことが起きているような錯覚に陥るところです。

でも人生って、トラブルや解決できないことが割と沢山あります。

このどうにもならない状況でも、僕も皆さんも何とか生きています。

この「問題はある。解決しない。でも大丈夫」という感覚って、実は結構大事なんじゃないかと思っています。